個客識別マーケティング 小売業のONEtoONE戦略実践法

個客識別マーケティング―小売業のONE to ONE戦略実践法

個客識別マーケティング―小売業のONE to ONE戦略実践法







顧客ロイヤルティを
どう獲得し、それに報いるか!?

情報時代に取り残されたくないと考える小売業にとって、
なくてはならない入門書である。
    ・・・ドン・ペパーズ
       『ONEtoONEマーケティング』『ONEtoONE企業戦略』共著者


個客識別マーケティングの二大原則

すべての顧客は平等ではない。
顧客の行動は見返りに左右される。

自店への貢献度に応じて顧客を選別。
顧客ごとに異なる価格・特典を提供し、
最大の利益をあげる個客識別マーケティングのすべて。


ごく最近まで実用化されていなかった情報テクノロジー
いちはやく取り入れて顧客情報を収集し、これを活用する。
スーパーマーケットでの売上げ貢献度が上位20パーセントに入る顧客は、
下位の20パーセントの顧客の年間50倍もの額の買い物をする。

長い間、執着してきた既存の経営上の仮説を新しい事実に置き換え、
ビジネスをこれまで自分がしてきたのとは
異なる角度で眺めなければならなくなった。

売店が驚くような低価格をつけて広告すれば、
消費者がそれを利用するのは当然のこと。

原価割れの商品ばかりを狙って来る買い物客を抱えながら、
どうやって利益を出しているのだろうか。

長い間小売業では、
定期的に特売品の広告を打ち、
価格志向の買い物客を店に引き寄せれば、
いつか彼らが固定客となり、
利益をもたらすようになると信じられてきた。


しかし、調査は、これが単なる神話にすぎなかったことを証明している。

大安売りに引かれてやって来た人々のうち、
この店の固定客として優良顧客になるのはほんの一握りだけで、
大多数はその後12ヶ月間に来店しなくなることがわかったのである。

価格とコストをすべての顧客に均一に負担させるよう振り向けるのが、
マスマーケティングの大きな特徴である。


しかし、情報テクノロジーの進歩が顧客ごとに異なる価格の適用を可能にした。

常連客が、一見客が安く買えるようにより多く支払っているのである。
そうではなく、一見客こそ満額を払い、
常連客こそ、
そのロイヤルティに対しよりよい待遇で報われるべきなのだ。